等価交換
等価交換とは、土地の所有者が土地を不動産業者や開発業者に提供します。提供された土地に、不動産業者や開発業者が建物を建てます。その建てられた建物において、土地所有者は、提供した土地の割合に見合った分の建物部屋を受け取ります。
等価交換の例をみてみましょう。
ある土地所有者が駐車場を経営していました。
この土地は、坪100万円となっています。土地は100坪あります。
開発業者と契約し、坪50万円で100坪の賃貸アパートを建てました。
アパートと土地の金額のうち、土地はすべて所有者から出ています。土地代と建設費の合計を算出し、そのうち土地所有者の占める割合を出します。
100万円×100坪=1億円
50万円×100坪=5000万円
1億+5000万円=1億5000万円
1億5000万円のうち、1億が土地所有者の分なので約66%となります。
その土地の坪数から、先に出した割合で、土地所有者の持分を算出します。
100坪のうち、66坪土地所有者の分となります。
あとは、算出した持分の坪数と1坪の月額賃貸料を掛けて、月額の収入を算出します。
坪9000円/月で貸す場合には、月の収入は、9000×66%=594000円となります
あるケースを参考にしてみましたが、等価交換では土地所有者と業者で、土地と建物といった交換を行い、それによって、さらに収入を得るというようになっています。
等価交換のメリット
等価交換を行う場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。
1.資金や経営ノウハウが無くでも運営できる
アパート経営や駐車場経営を行う場合には、建物建設や機器設置等で、資金が必要となります。また、経営に関しては、不動産業者や管理会社等に依頼することもできますが、やはりノウハウや知識を持つ必要性もでてきます。
しかし、等価交換では土地を貸すだけとなり、後は不動産業者や開発業者が進めていくので、資金や経営ノウハウは使うことはありません。
2.税金の優遇
土地の販売をした場合には、売却によっての利益が出た場合、譲渡税が掛かります。
5年以内での土地にかかる譲渡税率は所得税30%、住民税9%の合計39%と高くなっています。
所有期間が5年を超える場合には所得税15%、住民税5%の合計20%となっています。
10年以上自宅の土地として利用した場合には、税率は所得税10%、住民税は4%となります。
このように所有していた期間に応じて、税率が変わっています。これは土地の先行投資的な売買の乱発を抑えるのが目的です。過去の土地運用の問題の反省を生かしたものとなっています。
等価交換をする際にある要件を満たすと、立体買換え特例が認められ、譲渡税がかからなくなります。実際は、譲渡課税の繰り延べが続くことです。
その要件は以下のとおりです。
三大都市圏の既成市街地またはそれに準ずる土地・建物であること。
地上3階以上の中高層の耐火(または準耐火)の共同住宅。その50%以上が住宅として利用されること。
建物取得後、1年以内に住宅・事業用建物として利用すること。
3.期間を定めなくてよい
土地活用で借地という方法もあります。しかし、期間がすぎても土地を返してもらえないといった問題等があり、また期間を定めることも大変ですし、期間のせいで借りてがなかなか見つからないということもあります。そうったこともなく、スムーズに土地活用を進めることができます。
4.相続税対策
土地の評価額が上がることはしばしばあり、それによって相続税もあがります。しかし建物の場合には、徐々に下がる傾向にあります。よって土地を譲り受けるのと、建物をを譲り受けるのとでは、その価格に差がでてきます。等価交換の場合には、建物を所有することになりますので、相続税も下がることになります。
これまで、等価交換のメリットをみてきましたが、次にデメリットを見てみましょう。
等価交換のデメリット
1.等価交換後の売却での税金
土地交換後の建物を売却した場合、その建物を売却したということにはなりません。本来所有していた土地を売却したと扱われます。よって所得税は、その土地の売却にかかる額が課せられます。
他人や業者との関係
建物を配当分に応じて所有しますので、実際には不動産業者との関係は切ってもきれなります。また、等価交換した建物にそのまま所有者が住み、他の部屋は別の方が済むということもありますので、人間関係の重要となってきます。
等価交換は土地活用で、土地を手放したくない人や、資金不足でも活用を考えている人にとって、有効な手段と言えます。またメリットを活かせば、快適な運営もできると考えられます。しかし、将来的に売却することを考えている場合には、不安要素もあります。等価交換をする場合には、目先の利益やその性質ばかりに目を捉われずに、長期的スパンで検討をすることが最も重要ではないでしょうか。
